訪問日:2021年8月8日
まいまい京都主催の梅林崖長オンラインサロン限定ツアーで彦根城を訪問しました。彦根城には今まで何度か訪れていますが、ツアーでは彦根城だけでなく、城下町も訪れたので、初めて知ることも多く、とても有意義なツアーでした。数多くの印象に残ったものの中から本記事では大手山道について書きたいと思います。
彦根城
公共機関で彦根城を訪問する方は彦根駅から歩き、佐和口を通って、表門から有料区域に入るのが一般的だと思います。
そして、表門山道を上り、廊下橋が架かる大堀切を通り、天秤櫓、太鼓門櫓を経由して、本丸に到着。天守などを見学した後、下って、黒門から玄宮園に向かうというルートをとる人が多いと思います。このルートをとると、大手山道を通ることもなく、また目にすることもありません。私も今までに何度か彦根城を訪問していますが、大手山道を通ったのは今回のツアーが初めてでした。
大手山道
彦根城には三箇所(表門、大手門、黒門)に券売所があり、大手門券売所から入ると大手山道を通ることになります。大手山道は直線の道路です。直線の大手道と言えば、小牧山城や安土城の大手道を思い浮かべる方も多いと思います。小牧山城や安土城は織田信長が築いた城なので、そのような織田系城郭と同じ特徴を彦根城が持つのは非常に興味深いです。
直線の大手山道は城主と家臣の住む場所を区別しているという説があります。すなわち、直線の大手山道の上は城主が住む空間、下は家臣が住む空間となります。彦根城築城当初は、現在の米置跡(梅林)辺りに重臣が住んでいたと考えられるそうです。
大阪の陣で豊臣家が滅亡した後は、城は軍事の中心から政治の中心となり、本丸にあった御殿が現在博物館がある位置に移動し、また内堀の中は城主のみが住む空間となり、大手門に代わり表門が主要な門となりました。
大手山道から上ると、枡形虎口が(5回?)連続していることに気づきます。
彦根城の解説で、
「廊下橋が架かる大堀切を通った後、本丸に背を向けて進むことになり、攻め手側は戸惑うので、彦根城は攻めづらい城である」
という話を聞くことがあります。
しかし、上記解説は実際に彦根城を訪れるとおかしいと分かります。大手山道から見ると単に桝形虎口が連続しているだけで、不自然なことは何もないということがよく分かります。
最後に
彦根城ではあまり注目されていない大手山道ですが、まだ見たことがない人は是非、一度見てみてください。
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