お薦め本:富樫倫太郎「北条早雲」

北条早雲像

富樫倫太郎氏の小説「北条早雲1から5」を読み、とても面白かったので、紹介したいと思います。

きっかけ

今年の春頃、某週刊誌の電子版を読んでいると、富樫倫太郎氏の「北条氏康」が紹介されていました。

・新型コロナウィルスのため、長時間家にいる
・北条ファン
ということで、迷わず電子版を購入し、読んでみると、とても読みやすく、面白かったです。ネットショップで本を購入した方なら経験あると思いますが、ある作家の本を買うと、同じ作家の別の本がお薦めとして紹介されることがあります。私の場合は、富樫倫太郎氏の「北条早雲」がお薦め本として紹介されました。

「北条早雲」は全五巻の長編で、なかなか読むのが大変だなと思い、購入するかどうか悩みましたが、楽天ブックスではお試し読みが出来るようになっていたので、読んでみると、とても面白く、無料で読める範囲をあっという間に読み終えました。そして、迷わず、五巻まとめて購入しました。

私は北条家のファンですが、以前は三代・氏康以降しかあまり興味がありませんでした。しかし、昨年は伊勢宗瑞(北条早雲)没後500年の記念の年ということで、様々なイベントが開催されたので、それらに参加するうちに伊勢宗瑞の時代もとても面白く感じられるようになりました。ですので、私にとって本小説は読むべくして読む本であったと言えます。

感想

小説では、北条早雲の備中での少年時代から韮山で亡くなるまでが書かれています。
・備中での少年時代
・京都時代(駿河下向(一度目))
・駿河下向(二度目)
・伊豆侵攻(足利茶々丸との戦い)
・西相模侵攻(大森氏との戦い)
・東相模侵攻(三浦氏との戦い)
に分けると、一番印象に残ったのは、伊豆侵攻(足利茶々丸との戦い)です。昨年参加したシンポジウム等で、伊勢宗瑞が伊豆に侵攻したのは明応2年、足利茶々丸が伊勢宗瑞に敗れて自刃したのが明応7年という知識はあったのですが、何故5年もかかったのかという部分が小説ではよく書けていました。足利茶々丸は北条早雲にとって最も手強い相手だったということが伝わってきました。

西相模侵攻(大森氏との戦い)も印象に残りました。シンポジウムは研究者の方の報告なので、伊勢宗瑞がいつ西相模(小田原)に侵攻したかがメインの話でしたが、小説では、西相模侵攻全体がうまく書かれていました。

私は神奈川県東部に住んでいるので、東相模侵攻(三浦氏との戦い)も良かったです。三浦道寸、三浦荒次郎親子、特に荒次郎の活躍が印象に残りました。伊勢宗瑞が三浦氏の籠もる新井城を三年近く取り囲み、落城させた話はもっと注目をされてもよいのではと思います。

全体を通して良かったのは、北条早雲の国造りにかける思いが伝わってきたことです。京都時代に生き地獄を見て、自身のやるべきことを自覚し、駿東に興国寺城をもらってから、伊豆そして相模を支配するまで、そこに住む人々を幸せにしたいという思いを変わらず持っていることがよく分かりました。北条氏は五代(宗瑞、氏綱、氏康、氏政、氏直)に渡り、善政を敷いたと言われていますので、その始まりの北条早雲の思いが上手く書かれていました。

最後に

北条氏康の続編が早く出版されるのを期待します。北条家と豊臣家の戦い(小田原合戦)まで、必ず読みたいと思います。

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