G-VW312H5567

平成30年度 史跡鉢形城跡発掘調査現地説明会に行きました

鉢形城発掘調査(アイキャッチ画像)

訪問日:2019年3月23日
史跡鉢形城跡の発掘調査の現地説明会が開催されることを知り、
・発掘調査の現地説明会には一度も訪れたことがない
・鉢形城をより知りたい
という理由から訪れようと思い、当日、鉢形城跡を訪れました。

説明会は午前10時からと午後1時からの2回あり、午前10時の会に参加しました。全体を3グループに分け、それぞれのグループに説明の方がつき、解説をしてくれました。以下、現地で説明を聞き、その後、鉢形城歴史館で展示を見て、思ったことを書きます。

鉢形城跡発掘調査現地説明会

・平成9から13年度まで、笹曲輪、二の曲輪、三の曲輪を発掘調査し、上杉氏の遺物が出土した。本曲輪以外の大部分は北条時代に拡張されたと考えられてきたが、上杉時代に三の曲輪まで拡張されていた。

・平成29年度から伝逸見曲輪の発掘調査を開始し、今年度(平成30年度)の調査では以下のことが分かった。
(1) 発見された遺物の年代から、伝逸見曲輪は北条氏邦が城郭整備を行う前から利用されていた。
(2) 大規模な造成工事が行われており、遺構も各所で改変されている。

上杉時代は本曲輪以外は利用されていなかったという説から、考古学の観点から上杉時代に伝逸見曲輪まで利用されていたのが分かったのはすごい発見だと思います。本曲輪から伝逸見曲輪までは結構広いので、上杉時代がどうだったのか気になりますが、発掘調査は北条氏邦時代のことを調査するのがメインとのことです。

・伝逸見曲輪において、下の画像に示す、石を利用したと思われる遺構が見つかったが、現時点では構造を断定するには至っていない。画面の向かって右側から左側へ上がるスローブ状を示しているように見えるが、その下には石積の階段構造のようなものが見える。

階段状に河原石などを積み上げたものにスロープ上の階段が追加されたか、スロープ状の階段から階段状に石を積み上げたものに改変されたのか判断が難しいのでしょうね。来年度以降の調査が楽しみです。

石を利用したと思われる遺構

石を利用したと思われる遺構

伝逸見曲輪の近くには弁才天を祀っていた弁天社跡があるのですが、小田原北条氏は鎌倉北条氏と同じように弁才天を信仰していたと思われると説明があり、興味深かったです。

氏邦桜

訪問した日は氏邦桜と呼ばれるエドヒガンザクラが満開でした。しかし、曇り空だったので、その美しさも半減といった感じでした。やっぱり、サクラは青空のもとが一番綺麗ですね。また桜湯の接待があったのでいただきました。名水百選の日本水(やまとみず)を用いて作られているそうです。

氏邦桜

氏邦桜



最後に

今回は初めてこのような発掘調査説明会に参加し、分からないところも多々ありましたが、有意義でした。来年度以降もあるでしょうから、継続して参加したいです。

※この記事が参考になったならば、下のハートマークを押していただけると嬉しいです。

関連記事

  1. 彦根城と桜(アイキャッチ画像)

    桜の彦根城

  2. 名古屋城天守閣

    名古屋城をぐるりと一周:そこでしか見れない風景

  3. 初めての訪城記 冬晴れの空に映える小田原城

  4. 北条流の障子堀、畝堀が素晴らしい山中城

  5. 小田原城総構アイキャッチ

    初めての小田原城総構歩き方(オリジナルマップ有)

  6. 菱の門のから見た姫路城天守

    姫路城:やはり日本一美しいお城

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

訪城記(ブログ)一覧